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2015年第5回エステ感動物語 優秀作品賞

第5回エステティックグランプリのエステ感動物語 エステティシャン部門の受賞作品をご紹介します。


第5回優秀作品賞

ユニバーサルビューティーララン熊谷サロン

塚越 美友

2015年第5回エステ感動物語 優秀作品賞「私がエステティシャンになった理由」

私がエステティシャンに憧れた理由の一つには、自分自信の肌に悩み続けていた学生時代があったからだと思います。
私は長年、酷いニキビで悩んでいました。
私の顔に初めてニキビが出来たのは、小学校3年生の時です。
クラスで一番身長、体格ともに大きく、それだけでもコンプレックスを感じていましたが、それ以上に強烈な悩みではありました。

スベスベで健康的な肌をしたクラスメイトに囲まれて、なぜか私だけ日に日に増えるブツブツは周囲が心配する程でした。
小学校6年生からは更に増えて、学校行事の写真にはほとんど写らなくなりました。
恥ずかしさで常に避けていたからです。
今では思い出として見返せる卒業アルバムも、もらって数年は誰にも見せずに、家族にすら、なくしてしまったとウソをついていました。
自分の顔写真をどうか誰にも見られません様にと、過剰な程に気を揉んでいました。
面白半分にからかう男の子達に全く気にしない素振りをみせては、自宅に飛んで帰って洗面台の鏡と一時間にらめっこ、とても仲良しの女の子さえ、私の為に描いてくれた似顔絵の顔に無数の点々を書いて、悪気が無いのは伝わるからこそ心の底から悲しくなりました。
母は私を不憫に思って、薬局で軟膏や石鹸、人づてに良いと言われた塗り薬を買ってくれたり、何ヶ所かの皮膚科にも連れて行ってくれました。
その頃、受診すると必ず「年頃の子には出来るものだから、気にせず放っておく様に」と言われるのですが、気にせずにいるなんて事は到底出来なくて、気にしすぎるあまりに触ったり、潰したりして、更に悪化させる日々でした。
高校生になってアルバイトをする様になってからは、自分で美容雑誌を買ったり、化粧品を買ったりして、化粧をして隠すという事を覚えました。

常にファンデーションを厚塗りして、メイクは年々濃くなっていきました。
見た目の気恥ずかしさは抑えられましたが、メイクを落とせば悩みの全く解決していない元の自分に戻ります。
今思えば、自分なりに調べて、地元の美容サロンにその頃たどり着いたのが、エステと私の初めての出会いでした。
決して安い価格ではありませんでしたが、社会人になってお給料を頂ける様になってからは頑張って、せめて月に一回はお手入れに行ける様にやりくりしました。
初めてフェイシャルエステを受けた時は、緊張してしまって、なかなかリラックス出来ませんでしたが、「古い角質を除去して、皮脂詰まりを取りましょう。」
と説明されて、仕上がったお肌を触った時の感動は今でも忘れられません。
お肌がまっさら綺麗になった訳ではありませんが、ずっと悩み続けてきた心が少し軽くなるのを感じました。
エステってすごい!と感じた瞬間でした。
20代になってから炎症は落ち着いて、ニキビの数も減ってきましたが、変わらずサプリメントや様々な化粧品に飛びついていました。
しかし、その頃から、内面的なケアも肌に関わってくる事を学んで、食生活や睡眠時間などを気にする様になって一気に改善し始めました。
そんな時、久しぶりに中学校時代、よく私のニキビをからかった同級生にばったり再会して、何気ない会話を交わしました。
私の過去を知る人物だと思うと、わずかですが、恐怖を感じました。

しかし、とても予想外でした。
一言、「肌がすっかり綺麗になったね、あんなに酷かったのに、よくがんばったね!」と声をかけられました。
これは何よりも私には嬉しい言葉でした。
それと同時に、現在はその子がフェイスラインに繰り返し出来るニキビに深刻に悩んでいる事を知りました。
皮肉にも立場が逆転した様な形でしたが、私は自分が試して効果的だったものを全て伝えました。
肌の状態の良し悪しは人の性格や振る舞いにさえ影響する事を身を持って実感していました。
これでこの同級生の肌が改善したら、私にとってどれだけ素晴らしい経験になるだろうと思いました。
肌の悩みを聞いて、改善のお手伝いをする側にまわりたいという願望が芽生えた瞬間でした。
そして、念願のエステティシャンになりました。
最初のうちはあらゆる手段でお客様を魔法の様に、綺麗にして差し上げる事が出来るんだ!とワクワクしていましたが、現実はそんなに甘くありませんでした。
お肌の悩みは十人十色、その方に合った本日のケア方法すらまともにご案内出来無い私では、思い描く効果など期待出来ません。
私の悩みに寄り添ってくれたエステティシャンの方も、きちんとした知識と技術、ベストプランを組み立てられるカウンセリング力があったからこそだったのだと痛感しました。
同時に深刻な肌の悩みを持つ方は、内面的にもコンプレックスなどにより、深く傷ついていたり、癒しを求めていたり、繊細な心遣いが必要な場合もありました。
でも、ふと思いました。
この気持ち、私もかつては経験していたじゃないか!と。
お肌も心もニキビを気にして、深刻に悩んでいた時期があった事、少なからずその時よりはずいぶん改善出来た事、これはすべて実体験として、お客様の悩みに寄り添う為に役立つはずだと感じました。
基礎的な勉強や技術の習得はもちろん、その方のお悩みを聞く時、写真にすら写せなかった自分の肌との格闘と救われた時のあの希望を感じた瞬間を思い出しながら、接する様にしています。
沢山あるエステサロンの中から、私達のサロンを選んで下さったお客様に、ここなら、悩みを解決してくれる!と心の底から思って頂きたい、それはお客様ご自身にとっても大きな支えと希望になるからです。

私はエステティシャンとしてまだまだですが、「ありがとう」という言葉を頂ける機会が増えてきました。
でも、それはそれ以上の責任を負っているという事です。
私は今迄以上に成長して、お客様の悩みに向き合っていかなければと感じます。
まだまだ、エステティシャンとして、人間として未熟です。
でも、いつか必ず、私にしか出来無い、ただ技術を提供するだけでない、お客様の心までケアするエステティシャンを目指します。

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