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2017年第7回エステ感動物語 優秀作品賞

第7回エステティックグランプリのエステ感動物語 エステティシャン部門の受賞作品をご紹介します。

2017年第7回エステ感動物語 優秀作品賞「夢」

「諦めるのかよ、ダセーな」
これは高校二年生になる私の息子が言った言葉です。エステシャンになれたのもこの言葉の後、私は本気で夢に描く世界へ前進してきたからです。
私は離婚を機に自立したいと思っている自分に出会いました。
きっかけとなったのは、求人誌から飛び込んだ言葉、「自立する女性を、応援する企業です」とその後も続く花蔵の経営理念でした。
強く惹かれ、胸打たれました。私には二人の息子
がおります、長男は就職し、一人暮らしを始め自立しました。
私は高校二年生の次男と二人で暮らしています。
エステシャンとなる前は昼、夜と掛け持ちで働いていました。心も身体もボロボロの中、私はこのままでいいのか?自問する毎日でした。
元々、ファッション界、美容界で働いてもいたので、結婚し離職しても友人の髪を切ってあげたり、メイクしてあげたりしてました。
とは言っても専門職を極めた訳でもなく、「好きこそ物の上手なれ」で、自分で髪を切ってると言ったら友達に好評でお願いされるとか、そんな感じです、それでも私がエステシャンになると言ったら友達はみんな大賛成してくれました。似合うと言ってくれました。が、その励ましは呆気なく崩される事となりました。
手に職をつけるという事は、甘いものではない事は理解していましたが、想像以上でした。
エステシャンとは完全な技術であるという前で私は不器用でした。少しでも自惚れがあった自分を恥ずかししく思いました。
心を入れ直し、研修生としてサロン業務を覚える毎日と、技術を習得する為の練習の毎日を繰り返しました、技術練習は、ほぼ家に帰ってから人形相手の為、寝不足が続き風呂にも入らず寝てしまうの事が常となり、朝風呂が日課になりました。
お弁当を子供に作る事は唯一の私の親心でしたので、欠かした事はありませんでしたが、朝食は簡単になり、キッチンは汚れたまま出勤する事が続きました。その後は夕飯の支度も出来なくなって、文句を言われる事もありました。
私は仕事を覚える事で精一杯になっていました。だからと言って、仕事が順調だった訳でもなく、若い人のように業務もなかなか覚えられず、技術試験は思う様にパス出来ず、経験者でもない自分が身の程知らずだと思え、この挑戦は遅過ぎたのかも…と落ちこぼれのレッテルを自分に引き、どんどん気持ちが弱くなりました。
「もぅだめだ。」思わす口に出してしまった私の言葉に息子は「諦めんのかよ、ダセーな。」といいました。
小学生の頃からサッカークラブに入ってた彼には料理の仕方など教える機会などありませんでした、当たり前の様にご飯にありつけた彼にとっては、生活が一変し、戸惑ったと思います、離婚もし、振り回し、こんな親で申し訳ないと思っていました。
なので、その言葉はなんだか嬉しかったのです、親である私が子である息子に見守られていたような気持ちになりました。
口下手な息子からの応援エールと受け取れました。それからは遅く帰ると炊飯器に一杯分のご飯が残っていました。今までは空っぽだったのに、私の分を残してくれてるのかな?と気がつきました。
数日後はフライパンに野菜炒めが作ってありました。翌朝「ありがとう」といっても素っ気ない息子でしたが、返って優しさを感じました。
嬉しくてお弁当にも入れてお昼にも食べました。
自立したとは言え、まだまだ子供の長男の近況も気になり社会の厳しさを尋ねた時、「金を稼ぐのに辛いもない」と大人な返答に、はっと気づかされました。
自分が甘えている事。そんな中、エステグランプリが行われました、初めて目にするステージに釘付けになりました。
施術する各サロンの方々、優雅で美しい姿でした、堂々と競う姿に感動致しました。エステシャンになりたい!と改めて夢を抱た1日でした。
私は息子達からパワーをもらい、エスグラからも夢をもらいました。その二つは諦めかけていた私を突き動かせてくれました。
それでも毎日は厳しく、失敗や怒られる事の連続で、落ち込む姿を隠せない時は息子に言われました。「おばさんにもなると怒られる事もないんだからたまにはいい」と、思わす笑ってすぐ本当にそうだなーと実感しました。
年の分、過信があるのです、謙虚で素直な心を学ばさせて頂いているのだと思いました。
花蔵の育成で主きを置く一番大切な部分です。良いエステシャンになるには、人としての原点から教わるのです。
有難い環境の中、二度目の最終試験に合格し、今は顧客様を持つエステシャンとなる事が出来ました。今日があるのは諸先輩方のご指導のお陰と感謝しています。と同時に息子の支えが無ければ叶えられていないと思っています。
私がエステシャンになるまでの道のりは私達親子の在り方も変えてくれました。
当たり前に用意されてた食事を自分で作るようになった息子。料理が好きになったようです、カレーが美味しいので時々リクエストすると作ってくれます。協力してくれる息子に感謝しています。
そして、私がこんなに強くエステシャンになりたいと思い描く事が出来たのは、エステシャンが素敵な職業だったから以外にありません。
感動が人を動かす事をエステグランプリで体験しました。美容産業は女性を幸せにすると私は信じています、以前は心も身体もボロボロだった私ですが、夢を与えて頂いて、今では自分の手で客様を幸せにして差し上げたいと考えられるまでになったんです。私の夢はまだまだ続きます、お客様のお肌に結果をだせるエステシャンになる事、そして人として成長する事がお客様と心を通わせ、寄り添えるエステシャンになれると信じ、前進して行きます。

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