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2016年第6回エステ感動物語 最優秀作品賞

第6回エステティックグランプリのエステ感動物語 学生部門「未来のエステティシャン」の受賞作品をご紹介します。

2016年第6回エステ感動物語 最優秀作品賞「エステティシャンになるまで。そしてこれから」

「エステなんかやめておきなさい。看護師の方が安定してるし良いよ。」初めて私がエステの専門学校へ行こうと決めた際、周りの先生方や両親、仲の良いご近所さんや友人からの言葉でした。
今思えばとてつもなく悔しい言葉です。
元々私にはやりたい事が多く高校3年生の進路を本格的に決める時期には、「看護師になりたい。」「建築関係のお仕事もしてみたい。」「料理や服飾もやってみたい。」と、気になることは片っ端から電話をし、資料を集め実際に学校へ足を運んでみたものの、心から惹かれるものはどこにもなく毎日悩んでいました。
そんな時ある専門学校の先生が「こんな学科もあるよ」と紹介してくださった学科がエステ科でした。 当時の私は「美容業界で働く」と言った想像が全く無く、熱心に話をして下さる先生を目の前に、申し訳ない気持ちと、「何かヒントが転がっているかもしれない」といった小さな期待を込めて話を聞く中で、ある記憶がよみがえったのです。
老人ホームでのハンドトリートメントのボランティアへ参加した時のことです。私が担当した方は、日中はほとんど寝たきり状態で痩せ細り、自力では歩くことも起き上がる事も難しいご年配の女性でした。
挨拶をしても、話しかけても、ただ遠くの一点を見つめる女性に私は、「最近夕日が綺麗ですよね。」「外の銀杏並木も黄色く色付いて来ました。」「この間は気づいたら銀杏が靴の底にくっ付いてしまっていて...とっても美味しいのになぜあんなにも臭いんですかね。」など話しかけながらハンドトリートメントをする事が当時の私には精一杯でした。
「女性はどんな気持ちだったのか、何を考えていたのだろう」と頭から離れず最後に「ありがとうございました」と挨拶をした時の事です。
その女性はポロっと涙を流し、今まで遠くを見つめていた女性が初めてしっかりと私の目を見てほんの少しだけ笑って下さったような気がしたのです。悲しみの涙なのか、喜びの涙なのかは分かりません。
ですが私には、「ありがとう」と言って下さったように思えました。ふと我に帰り、先生の話に身を乗り出すように聞き、ここが私が進みたい道だ。と私の中で 何かが化学変化が起きたような衝動を今でも覚えています。
入学を決意し、ワクワクとした気持ちを胸に先生方や両親、友人へ報告をすると私の気持ちとは逆に曇るような顔で、「もう少し考えてみたらどうか。」「本当にエステの道へ進む気なのか。」と帰ってきた言葉は悲しい言葉でした。
何よりも、私がしたい事を好きなだけさせてくれ、一人でお金を貯め、海外へ行く事も見守って応援してくれていた両親からの反対には、ものすごく心が痛かったです。
約一週間が過ぎ、「あなたが決めた事なら最後まで頑張りなさい」と両親から言ってもらえたものの、周りからの反対は消えず、入学後もご近所さんから「どうしてエステにしてしまったの。」と言われる事も少なくありませんでした。
そんな現状とは逆に専門学校での生活は、見るもの聞くもの全てが初めてで何もかもが刺激的です。クラスメイトとは仲良きライバルであり毎日が必死でした。
なぜなら専門学校入学する前に夢が出来たからです。オープンキャンパスの際、直接エステティシャンの方のお話を聞く機会があり、エステティシャンの方のキラキラとした笑顔に包み込むような優しさの人柄に惹かれ、エステティシャンとしても、女性としても人としても憧れ、「私エステティシャンの道を選んで良かった。そして目の前でお話しているエステティシャンの方のようになりたい。」と目標が出来たのです。
目標が出来ただけでなく、あるエステサロンとの出会いがありました。素敵な行動指針に企業理念。こだわりの詰まった可愛らしいお化粧品。専門学校を卒業したらこちらの素敵なサロンで働きたいと夢が出来たのです。
夢を胸に専門学校での日々を全力で過ごし、時には「本当にエステの道で良かったのか」と不安になる事もありましたが、そんな時は憧れのエステティシャンやサロンを思い出していました。
いつの間にか反対していたご近所さんや友人は、「いつ地元にサロンを開くの。」「早くサロンを開いてよ。」と、暖かな言葉をかけ応援して下さるようになったのです。
両親は現在もですが、私にとって一番の練習相手であり、時には「練習台になるよ。」と自ら言ってきてくれる事もあります。
9月に私は専門学校入学前から夢であったサロンのオーナーから感謝してもしきれないくらいありがたい事に、声をかけて頂き4月からの入社が決まりました。
そして現在はアルバイトとして週に数日、現場での経験を積まさせて頂いてます。私の夢が叶ったのです。
「思い続ける事で夢は叶う」というのは本当なのだと実感し、社長からお話を頂いた時には、好きな人から告白された時のように胸がドキドキと高鳴りました。
アルバイトとして入った当初は理由も無く不安に襲われた時もあり、そんな時は店長の笑顔や優しさにとても救われていました。一度お客様から「ここで働くのは長いの?」と聞かれた事があり、涙が出るほど嬉しかった事がありました。
私エステのお仕事につく事ができ本当に幸せです。そして毎日がとっても楽しいです。
そんな今の私がいるのもたくさんの方の支えがあっての今の私がいます。言葉には言い表せないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。
サロンでは毎日学ぶ事がたくさんあり、一つでも多くの事を吸収し、今までお世話になった方や応援してくれている両親や友人、ご近所さんへ「私、エステティシャンとして毎日全力で生きています。」と胸を張って言えるよう、そして人としても、エステティシャンとしても必要とされるよな人になれるよう、感謝の気持ちを忘れず全力で成長していきます。

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